2019年08月20日

培地作り

 気が付けば、もう8月後半、厳しい暑さが連日続いています。
この時期、皆さん特に気懸かりなのが食中毒だと思います。
 気を抜くと、細菌の二次汚染、繁殖がすぐに起きてしまう夏場、
製品の細菌検査と並んで重要な検査が工場や調理場の拭き取り検査です。
 二次汚染とは細菌の繁殖した手、調理器具などから食品に細菌が移ってしまうことです。

 現場に赴いて衛生指導を行い、汚れやすい場所をスタンプというキットで拭き取り、
培地に拭き取った後のスタンプを塗りつけて、細菌を培養します。
 培養の終わった培地に細菌がいるか調べる。これが拭き取り検査の一連の作業です。

 

 検査を実施するにあたって、細菌の培養に必要な培地の前準備が必要になります。
写真の培地は「黄色ブドウ球菌」を検査する培地です。
 少し前にやっていた細胞擬人化アニメにも登場していた細菌なので、
どういった細菌なのか、知っている人も多いのではないでしょうか。
この細菌は人の皮膚上や鼻腔内などにいて、二次汚染の可能性の高い細菌です。
厄介なことにこの細菌、熱に強い毒素を吐き出してしまうので、
特に注意が必要です。

 拭き取り検査でも人の手がよく触れる部分は要注意箇所です。
私達の行っている検査は食中毒を未然に防ぐのに必要な、大切な仕事です。
 準備段階から気を抜かず、丁寧に、慎重にを心掛けています。

 

品質管理室 土橋